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2014/01/22
IDEタイプの古いノートパソコンを最新SSDに載せ替えてみた
執筆者: webmaster (5:57 pm)
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弊社にあるノートPCで、PentiumM740のタイプの物があるのですが、ハードディスクの動きが怪しくなってきたので、交換しようと思ったのですが、どうやらIDEタイプ(UDMA133)でした。 で、この時代のノートPCは、デスクトップ(タワー)型と違い、SATAへの移行の進度が悪く、Pentium4のPrescottにも関わらず、というかチップセットがSATAに対応している世代にも関わらず、ハードディスクのインターフェースはIDEというものが結構ありました。まーそういった経緯で、IDEのノートは意外と多いんですね。 しかしながら、いまどきIDEの2.5インチハードディスクは高いし遅いし物はないしで、なかなか購入衝動が発動されません。 では、いっそのことSSDにしようかと思ったわけですが、これもまたIDEのSSDなんて、技術的に古い時代の物しかなく、つまりは寿命も短いし速度もそれほどでもないという事になります。 そこで、どうしたらいいものかと思案したわけですが…。 何とかIDEだけどSATAの繋げれらればというわけで、デスクトップ用だとPCI用のSATA増設カードやIDE-SATA変換コネクタなんかがすぐ見つかります。これがノートだとスペースの問題で、なかなかそんな都合のいいものも見つかりません。 ところが、頑張って探しましたところ、玄人志向にIDE-mSATA変換基盤がありました。 mSATAは2.5インチより更に小さく価格も若干高いわけですが、スペースを考えれば、2.5インチ用に作られているノートPCの筐体スペースの間に2.5インチSSDを入れ更に変換基盤なんて入れられるわけもなく、やはりさらに小さいmSATAを接続するしか物理的に無理という訳ですね。 その代わりに、現行のSSDを使用できるということで、古いタイプのSSDを購入するより安く、速く、寿命も長い物を使用できるようになります。 というわけで、今回は、 玄人志向 KRHK-mSATA/I9 http://www.kuroutoshikou.com/product/interface/converter_board/krhk-msata_i9/ SAMSUNG MZ-MTE120B/IT(mSATA 120GB TLC) http://www.itgm.co.jp/product/ssd840evo-msata/ という2種類の組み合わせで使用しました。 交換したノートPCのスペック Intel Pentium M 740 Northbridge SiS 661FX rev. 11 Southbridge SiS LPC Bridge rev. 25 Graphic Interface AGP AGP Revision 3.0 AGP Transfer Rate 8x AGP SBA supported, enabled Memory Size 2 GBytes Max bandwidth PC3200 (200 MHz) UDMA6 133MB 恒例のベンチマーク 交換前のベンチマーク ----------------------------------------------------------------------- CrystalDiskMark 3.0.3 (C) 2007-2013 hiyohiyo Crystal Dew World : http://crystalmark.info/ ----------------------------------------------------------------------- * MB/s = 1,000,000 byte/s [SATA/300 = 300,000,000 byte/s] Sequential Read : 26.275 MB/s Sequential Write : 22.545 MB/s Random Read 512KB : 15.298 MB/s Random Write 512KB : 16.353 MB/s Random Read 4KB (QD=1) : 0.276 MB/s [ 67.3 IOPS] Random Write 4KB (QD=1) : 0.528 MB/s [ 128.9 IOPS] Random Read 4KB (QD=32) : 0.354 MB/s [ 86.5 IOPS] Random Write 4KB (QD=32) : 0.532 MB/s [ 129.8 IOPS] Test : 1000 MB [C: 36.3% (20.3/55.9 GB)] (x5) Date : 2014/01/20 18:57:43 OS : Windows 7 Professional SP1 [6.1 Build 7601] (x86) 見て判りますとおり、散々な感じです。 ちなみに、Windows7のデスクトップ画面が出るまで、約1分30秒、ハードディスクが落ち着くまでは、5分待ったところで計るのをやめました。orz 交換後のベンチマーク ----------------------------------------------------------------------- CrystalDiskMark 3.0.3 (C) 2007-2013 hiyohiyo Crystal Dew World : http://crystalmark.info/ ----------------------------------------------------------------------- * MB/s = 1,000,000 byte/s [SATA/300 = 300,000,000 byte/s] Sequential Read : 103.696 MB/s Sequential Write : 122.813 MB/s Random Read 512KB : 99.598 MB/s Random Write 512KB : 121.766 MB/s Random Read 4KB (QD=1) : 28.850 MB/s [ 7043.5 IOPS] Random Write 4KB (QD=1) : 50.002 MB/s [ 12207.4 IOPS] Random Read 4KB (QD=32) : 31.295 MB/s [ 7640.5 IOPS] Random Write 4KB (QD=32) : 73.764 MB/s [ 18008.8 IOPS] Test : 1000 MB [C: 16.3% (18.2/111.7 GB)] (x5) Date : 2014/01/22 11:11:05 OS : Windows 7 Professional SP1 [6.1 Build 7601] (x86) もちろん、ハードウェアの制約により、UDMA6(133MB/s)以上にはなりませんが、随分速くなりました。 Windows7の起動時間も、デスクトップ画面が出るまで約30秒、ハードディスクが落ち着くまで約50秒と最新PC並みの爆速起動となりました。 また、Windows7エクスぺリアインデックスの値も6.8と高く、その性能の高さをうかがえます。 よく、最新SSD性能を発揮するには、SATA3じゃなきゃ駄目なの?と質問されますが、実データで書き込まれている情報が、綺麗にシーケンシャルで並んでいるという事はあまりないと思います。実際使用している時に必要とされているのは4KB転送の部分です。そう考えるとUDMA5や6、SATA1でもSSDに交換する意義は少なくないと思います。 実際、この古いPCが見違えるほど高速になり、実用できるレベルに戻りました。(むしろ、場合によっては最新のPCより速い場合もありそうです。) ところで、IDEだとAHCIと違ってTRIMが発行されないだろ?とも言われますが、その嘘情報、いったい誰が流したんですかね?Windows7においては、IDEでもSATA1でもTRIMは発行されますよ。 心配せずにチャレンジしてみましょう♪ いかがですか?この程度の投資で、6〜10年前の古いノートPCが新型ノートPC並に生まれ変わるのであれば安いと思いませんか?新しいPCを買う前に、もし押し入れで眠っているPCがあれば息を吹き返してあげるのもいいと思いますよ。 また、お約束ですが、改造にあたる場合もあるので、自己責任でお願いいたします。 やりたいけどやれない方、時間がない方は弊社にお任せください。 追記 情報によると、このやり方の場合、128GBまでのSSDにしておきましょう。それ以上容量の大きいものは現段階において、電気を食い過ぎて不安定になる恐れがあるそうです。将来的には、もっとプロセスルールの短い省電力のものが出るかもしれませんが、現段階ではやめておいた方が無難だと思います。 |
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